A41枚で新規を開拓する最強ドアノックツール

初回訪問の「武器」で他社と差をつける

最近、BtoBでもウェブの活用が広がってきました。

そこで、集客した顧客にきめ細かな情報を提供したり、コミュニケーションを行って、優先度の高い見込み客リストを収集するマーケティングの仕組みが注目されています。

それにより、これまで苦労していた初回のアポイントが、とりやすくなる効果が期待されます。

しかし、どれだけ見込み客リストの確度が高くなったとしても、BtoBの場合、最終的には、営業マンがお客様のところに訪問して、購入判断を促し、成約することに変わりありません。

一方で、営業マンが訪問する前段階から、お客様自身で商品・サービスに関する様々な情報が入手できるようになった現在、成約につなげるためには、初回訪問のドアノックツールで何を伝えるかが、これまで以上に重要になっています。

なぜなら、新規開拓において、初回面談こそが、重要かつ最大のハードルだからです。
経験的に、初回面談から2回目のアポイントを取り付けることができる営業マンの割合は2割程度です。
それゆえ、2回目以降のアポイントが取れれば、成約の確立がきわめて高いと言えます。

そこで重要になるのが、ドアノックツール(提案資料)で他社との差別化を印象づけることです。

これは、BtoBマーケティングの仕組みを取り入れている企業にも、そうでない企業にも共通して言えることです。更に言えば、今も昔も変わりありません。

ところが、多くの会社では、ドアノックツール(提案資料)で伝えるべきことが上手く伝えられていないために、よい商品・サービスを持ちながらも、取引できなかったり、値下げ競争に巻き込まれたりします。
中には、営業マンが営業の傍ら、帰社後に個人で作成している場合も少なくありません。

しかし、お客様の購入判断を進めるための資料であり、営業マンのいないところでも営業マンの代わりを担う重要な資料です。

それだけではありません。ドアノックツール(提案資料)は、お客様との取引という「信頼」を獲得するために、あなたの商品・サービスの魅力を訴求する最終的な「武器」だといっても過言ではありません。
従って、購入を促す各種の販促ツール(ウェブ、広告、パンフレット・カタログ等)でも、ドアノックツール(提案資料)で訴求している商品・サービスの魅力を一貫して伝えることが効果を倍増することになります。

ドアノックツール(提案資料)というのは「営業戦略の柱」に位置づけられるべき存在です。会社として、組織的、戦略的に作ることが肝要です。

初回訪問で上手くいく会社といかない会社

ドアノックツール(提案資料)は、その作り方一つで、顧客と「売り手」「買い手」の関係ではなく、相手から相談されるパートナーとなることができます。
それによって、値下げ競争に巻き込まれないばかりか、受注額を増やすこともできます。

今回ご紹介する方法でドアノックツール(提案資料)を作成し、お客様にご提案された弊社のクライアント様は、同社が営業した時点で、すでにお客様が他社に依頼しようと考えていたにも関わらず、受注することに成功しました。しかも、他の商材も合わせて受注できるというおまけ付きでした。

逆に、成約どころか、2回目以降のアポイントにつなげない会社は、初回訪問で、営業マンが以下のようなドアノックツール(提案資料)を作成し、説明をしていることが多いのです。

その構成とは以下の通りです。

  • 会社概要
  • 商品・サービスの特徴
  • 商品・サービスの説明
  • 商品・サービスの価格
  • 実績

あなたの会社は、大丈夫ですか?

そもそも、お客様は、すでにウェブを通じて、商品・サービスの情報を自由に検索できるようになり、あなたの会社のみならず、競合他社の商品・サービスの情報までも入手しています。
したがって、営業マンが訪問をする段階では、お客様は、もはや商品・サービスに興味はありません。

 お客様の3大欲求を満たす

では、お客様の興味はどこにあるのでしょうか?

それを知ることによって、2回目以降のアポイントにもつながり、成約に近づけることができます。

お客様が知りたいことは以下の3つです。

①うちの同業他社はどうしているのか

お客様は同業他社の事例を好みます。

そこで、少し気の利いた会社では、事例集を作ってお客様に配布するところもあります。
しかし、残念ながら、「事例集」は読まれません。

お客様が求めているのは、標準化された資料ではなく、自分のために作られた資料だからです。

  • 自分の会社と同じ業種、規模の会社、同じような課題を持つ会社が
  • どのように課題を解決しているのか

それをピンポイントで知りたいのです。

 ②それをするとうちの会社は儲かるのか

当然ながら、お客様は無目的に商品・サービスを買うのではありません。
その商品・サービスを使うことによって、自分の会社の売上に貢献すると思うから買うのです。

その納得感がなければ、そもそも興味をもってくれません。

そのためには、あなたの商品・サービスを使うことによって、「お客様の業務の何がどう変化するから儲かる」ということを具体的に証明する必要があります。

 ③その情報を知っていると自分が会社から評価されるのか

これはお客様の裏欲求といえます。

例えば、購入プロセスに、現場の担当者、管理者、経営者が関わっているとします。
仮に、現場の担当者が、あなたの持参した情報を、上司である管理者に報告して、上司から評価されたとしたら、現場の担当者からあなたは頼られる存在になります。
同様に、管理者も経営者に評価されることを望んでいます。
経営者も、社員や同業他社の社長から「さすが社長!」と言われたいのです。

当然ながら、現場の担当者、管理者、経営者に対する情報提供の仕方はそれぞれ異なります。

中小企業の場合は、経営者一人にすべての情報を提供することになりますが、基本的には同じです。

上記を満たす情報ならば、お客様は興味をもって耳を傾けます。
そして、耳を傾けながら、お客さん自身が、自分事として考え始めます。
その結果、他社ではなく、あなたに相談する確率が高くなるのです。

ここでは対面のドアノックツール(提案資料)を前提にお話しをしていますが、実は、お客様の3つの欲求を満たすことは、あなたの会社が発信するあらゆるコンテンツで意識すべき大切なことです。

それを意識することで、他社と圧倒的に差別化することができます。

では、お客様の3つの欲求を満たすために、どういう手順でドアノックツール(提案資料)を作ればよいでしょうか。

 圧倒的に差別化するドアノックツール作成の3ステップ

手順は簡単です。以下の3ステップで作成します。

ステップ1.「お客様の声」を自社の「強み」にかえる

ステップ2.自社の「強み」をお客様のベネフィットに置き換える

ステップ3.A41枚のストーリーに落とし込む

≪【第二回ステップ1.「お客様の声」を自社の「強み」にかえる】に続く≫

まとめ

  1. 成約につなげるためには、初回訪問のドアノックツールで何を伝えるかが重要
  2. ドアノックツールで伝えるべきことが上手く伝えらないと、よい商品・サービスを持ちながらも、取引できなかったり、値下げ競争に巻き込まれてしまう
  3. お客様の購入判断を進めるための資料であり、営業マンのいないところでも営業マンの代わりを担うドアノックツールは、組織的・戦略的に作ることが肝要
  4. お客様の興味に合わせて作ることが重要。お客様の興味は以下の3つ。
    ①うちの同業他社はどうしているのか
    ②それをするとうちの会社は儲かるのか
    ③その情報を知っていると自分が会社から評価されるのか
  5. ドアノックツールを作る手順は以下の3ステップ
    ステップ1.「お客様の声」を自社の「強み」強みにかえる
    ステップ2.自社の「強み」をお客様のベネフィットに置き換える
    ステップ3.A41枚のストーリーに落とし込む